狐に摘まれたような話
2006-11-27


この分野に関しては、アメリカのRiyaが先ごろ、注目の新技術を発表した。Like.comというそのサービスは、静止画像をダイレクトに検索できる。検索キーはテキストのワードではなく、別の画像だ。たとえばハリウッド女優が写っているイメージの中で、女優がつけている時計を画像として切り出し、その画像と似た画像をデータベースの中から抽出できる(→関連記事)

(中略)

 こうした技術が実用化されていけば、ビジネスの可能性は限りなく大きい。なぜならGoogleが道を切りひらいたコンテンツマッチ広告は、今後間違いなく動画や音声の世界へと進出していくからだ。テレビCMという広告モデルが崩壊しつつあることはすでに多くの人が指摘しており、アメリカではすでにテレビCM市場そのものが縮小局面に入ってきている。日本ではまだそこまでの段階には至っていないが、しかし民放各局の2006年9月中間期決算は、各社ともスポット広告が前年同期比で減少した。11月20日の日経産業新聞にはこうある。

気が早すぎない? おいらは Like.com が仮に完成したとして、それがとても便利なサービスであるとはとても思えないよ。少なくとも UA がドキュメントの要素に対する考え方を改善し、画像の一部分のみを「画像として切り出」す (よーするに、ブラウザの中で画像をトリミングしてコピペする) ことができるようにでもならない限り (そして、それを貼り付けるフォームや、その内容を転送するファイル形式やプロトコルを定義して W3C にでも勧告してもらって主要ブラウザに実装してもらわない限り)、誰も使う気になんてなれないと思うよ。

夢を語るのは構わないけど、それを実現する為に整えるべき足元についても議論する必要はあるんじゃない? 映像 (静止画・動画を問わず) や音声は今、テキストほど簡便には扱えないという現実は、重く受け止めなきゃならない。検索エンジンだけでそれを実現したところで、限定的な用途にしか使えないだろう。

そこでタギングではなく、もっとダイレクトに動画データを検索できるシステムはないものか――という話になる。そしてこれは、上記に書いたような放送業界の事情だけでない。ソーシャルタギングでは処理しきれない、いままさにストリーミングされているようなリアルタイムで放送中の動画に関しては、やはり動画検索の方が使い勝手が良いというポイントも忘れてはならない。ネットの世界でも、たとえばGoogleはGoogle Image Labelerで、Googleのデータベースに収められている膨大な量の静止画像に対し、ユーザー参加型の対戦ゲームによって自動的にタグを付与していくという試みを行っている。

このセンテンスの意味がよーワカランのよね。動画を「どう」検索するつもりなの? そしてそれができることによって、どんな利便性を得ることができるの? 今何が放送されているのかを知りたければ新聞のテレビ欄かインターネット TV ガイドでも見ればいいし、それって結局テキストの検索でしかないし。

例えばあるテレビ番組中に、特定のタレントが出演しているシーンを検索するとか、そういうことなのかなぁ。だとすると、そのタレントの外見的情報を様々な角度 (意味的な角度ではなくて本当に角度^-^;) で保存した膨大な DB を用意して、それらを用いた大掛かりなイメージパターンマッチングを行う、っていうそんな仕掛けになるのかしら。面白いかもしれないけど、解析にかかる時間や膨大な DB を格納するインフラを心配する以前に、それらのデータを用意するのは人間の作業である、っ


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