安倍首相は5日、一定条件下で会社員の残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入について「日本人は少し働き過ぎじゃないかという感じを持っている方も多いのではないか」と述べ、労働時間短縮につながるとの見方を示した。さらに「(労働時間短縮の結果で増えることになる)家で過ごす時間は、例えば少子化(対策)にとっても必要。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を見直していくべきだ」とも述べ、出生率増加にも役立つという考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は「家で家族そろって食卓を囲む時間はもっと必要ではないかと思う」と指摘。長く働くほど残業手当がもらえる仕組みを変えれば、労働者が働く時間を弾力的に決められ、結果として家で過ごす時間も増えると解釈しているようだ。
ただ、連合などはサービス残業を追認するもので過労死が増えるなどとして導入に猛反対している。このため、夏の参院選をにらんで与党内でも慎重論が広がっている。
しかし、首相は通常国会への法案提出については「経営者の立場、働く側の立場、どういう層を対象にするかについて、もう少し議論を進めていく必要がある」と述べるにとどめた。
安倍晋三首相は5日夜、労働時間規制を一部撤廃するホワイトカラー・エグゼンプション(適用除外)の導入について「いろいろな観点から、与党と議論を深める必要がある」と述べ、慎重に検討を進める姿勢を示した。
柳沢伯夫厚生労働相が制度導入に向け通常国会への法案提出に意欲を示す一方で、自民党の丹羽雄哉総務会長や公明党の太田昭宏代表らから参院選を意識して慎重論が浮上していることを踏まえ、政府・与党間の調整を十分に行う必要があると判断したとみられる。
首相は、日本人の労働実態について「家族と過ごす時間は少子化対策にとっても必要だ。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)も見直していくべきだ。日本人は少し働きすぎではないかと思っている人も多い」と指摘。
柳沢厚労相は5日の記者会見で「日本のホワイトカラーの生産性を高めるために必要」との認識を示している。
強調はすべて T.MURACHI による。
朝日新聞の記事と、他紙による記事との「距離感の違い」というか、「物事の受け止め方の違い」のようなものがおわかりだろうか。一部では朝日の記事を参照した上での紛糾が巻き起こっている
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