ゲーム脳けなし記事ハケーン
2005-06-01


東京大学大学院情報学環教授 馬場章氏インタビュー 後編 ゲーム脳、言われているのは日本だけ (ITmedia)

とは言え、これまでゲームは悪い影響ばかりにスポットが当たっていた。その端的な例がゲーム脳やネット中毒になると思います。確かにネット中毒にはそれなりの実証研究があります。ただ問題なのは「中毒」というのは医学用語ですから、どういう症状が出るのか、それに対する処方せんは何なのかを、きちんと定義する必要があるんです。

ネット中毒に関しては、アメリカに研究者が何人もいるんですが、基準がバラバラ。簡単なのは10項目の質問をして、半分以上当てはまればネット中毒といった診断がありますが、私ですら当てはまってしまう、当てにならないものです。ですから、ネット中毒をきちんと医学的に定義して、それに当てはまる人には医学的な治療を積極的にしなくてはならない。

何でもかんでも「中毒」って言葉を当てはめたがる人がいるけど、それは「アルコール中毒」に対する誤解と同様に、多くの場合誤解なんだと思うのよね。例えば、「メール中毒」なんてことが言われていたりするけど、連絡先として仲間に触れ回っているメールアドレスに、何かしらの連絡が届いていないかを日常的に気にかけるのはむしろマナーなのであって、マナーであるがゆえに、チェックを怠るとキモチワルイと感じるのは社会的に至極自然なことで、中毒でもなんでもないでしょう。留守番電話と同じです。留守番電話に何か録音されているのに聞かないままほったらかしにしていたら失礼でしょう。おいらはケータイの留守電は気づかないままほったらかしにすることがすごく多いけどねw。

大体そんなこと言い出したら、毎日3食しっかり飯食ってる人は「ご飯中毒」ってことになっちゃいますよw。

ゲーム脳に関する学説は2つの点で間違っているんです。ひとつは「脳波の測定方法」。森先生は簡易的な脳波測定機を作り、大学生や学園祭に遊びに来た小学生の脳波を測ったようですが、脳波はそんなに簡単に測れるものじゃない。

私は脳科学の専門ではありませんが、脳科学の専門家の研究室にいくと、それはもう仰々しくて、測定にもかなり習熟した技術が必要なんです。それを帽子みたいなものを被って……漫画じゃないんですから、そんな簡単に脳波は測れないですよ。

んー、これについては、おいらは森教授の脳波測定器を知らないのでなんとも言え無いのですが、少なくともおいらの大学の研究室では、生体情報測定に使用する実験室を持っていて、以下のような環境で脳波の測定を行っていました。


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[ゲーム、おもちゃ]

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