行政によるゲーム表現規制への介入に対する認識についての考察
2006-04-20


徳保さんとこの記事経由。神奈川県知事・松沢氏のブログへリンクが張られていたわけですが、4/20 現在トップ記事になっているこの記事と、その記事が指し示す元記事を読み、それらのコメント欄の状況を一瞥して思うところがあったのでチロッと書いてみようかと。

整理しておきたい内容は以下の通り。

  1. ゲームにおける表現の自主規制の状況が、他のサブカルチャー (雑誌、特に漫画等の出版や、TV・ラジオ放送、等) と比べて、どの程度徹底されているのか、という部分が目下問題視されている。
  2. 現状として、漫画やアニメ、TV 等と比べると、規制の幅 (表現内容に対して何処までを規制対象とすべきか) は広いようだが (漫画、TV はポルノについては段階をおいて規制しているが、暴力表現等その他の描写については規制が甘い印象が強い・・・まぁアニメ版「北斗の拳」のように規制される暴力表現もあるけどね)、規制を行う体制については甘いと言わざるを得ない。
  3. 「ゲーム脳」のように、ゲームをすること事態に教育的問題があるという論になっているかというと、まったく以ってそんなことはなく、あくまでゲーム業界における自主規制の体制の確立を自治体として要請している、という話になっている。

好意的に捉えるならば、ゲームを絶対的な悪者にしたいのではなく、ゲーム業界という枠組みの中で、青少年の育成において有害とされる表現を段階的に規制する仕組みが、他のカテゴリの業界におけるそれと同等以上に確立しているのか、という話であり、それが確立していないことには、業界の健全な発展もありえないんじゃないの? というお話になっているわけだ。むしろ一方的にただひたすらに「ゲームが悪い」と叫ぶ一部の圧力(それは民衆としての「保護者」一般を巻き込む勢いのもの)に対する防衛線を敷こうとしているわけで、そういう側面では(ゲーム愛好者としては)むしろ歓迎すべき政策であるとも思う。もちろん、リンクした記事のコメント欄で誰かが書いていたように、「行政としてのゲーム業界への介入は、これで最後にしていただきたい」というか、これで最後であって欲しい、とは思うが。

しかしコメント欄における多くの反応を見るに、上記で列挙した要点のうちの、特に 3 について物凄く誤解されて認識されちゃっているように思う。これはもう、政治家が物事に対して政治的に挑もうとすることに対する無理解による反発、と捉えられちゃっても仕方ないんでねーのとか思ってしまうくらい、子供じみた議論の繰り返しを望む声が多い。なるほど政治家って言うお仕事も、大変なんだなーとか思ってしまうわけですよ。

まぁ、もともと県では汚職まみれの議会からの反発に真っ向立ち向かい続けてきた松沢氏にしてみれば、自分のブログがコメントスクラムにあったぐらいでたじろぐなんて事はあんまりないんだろーからそんなに心配はしていないんだけどね。

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どーでもいいけど徳保さんとこの tb 先 url が 404 になっちゃってる (;´Д`) 。


Thu Apr 20 21:32:42 JST 2006 - 追記

。。。と思ったら徳保さんの方からリンクして下さってますた (^_^; 。


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[社会問題、政治等]

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