裁判と報道、それから司法のこれからについて。
2007-09-22


すまん、おいらの意見は概ね正反対。

偏向報道について。

ブログの流行により、報道に対して関係者がネット上で真意を明かしたり、実際の言論の詳細について追加検証を行ったりといった記事が時折見られるようになった。しかし、全般としては、現行の新聞・TV 報道を見た感想を述べるにとどまるブログがほとんどであるように思う。

はてなブックマークのようなソーシャルブックマークがもっと普及していけば、そういった報道への感想の言及はそっちに流れていくことになるかもしれない。mixi のような馴れ合いメディアとしての SNS や、Twitter のような、ブログよりも軽いメディアが使われるようになっていくことで、そうした流れはますます加速するのかもしれない。

もっとも、当の新聞・TV といった報道系メディアは、まだまだブログ上で見られる言説のほとんどがジャーナリズム性の薄いもので、ニュースの情報を握っていてジャーナリズムを発揮するイニシアチブは自分たちにあるという自負を持っているように思う。実際、政治の場における記者クラブによる締め出しなど、国民にとって重要な情報の取り扱いは主要新聞・TV局各社に牛耳られており、手出しできない状況は崩されていない (もっともそんなマスコミの偏向報道を嫌がって記者会見の全文を公表しちゃう小泉首相官邸サイトなんて例もあったりしますが)。

裁判の傍聴録なんかもその急先鋒で、マスコミは自分たちの押す論調を曲げずに済ませるための最も都合の良いトリミングを図って、記事として纏め上げたりするわけです。

この辺の記事も、参考までに、ぜひ、読んでみて頂きたいと思う。後者の例の発言については、確かに被害者感情を逆なでするものであり、不適切であるとは思うけれども、前後の文脈を切り捨てて報道するマスコミのやり方もまた、適切であるとは到底思えません。

マスコミは率を取るために、多くの国民の感情に沿う方向で物語を組み立て、報道記事をでっち上げています。もっと言えば、どういうシナリオを描けば国民感情をより効果的に煽れるのか、といったことを熟知しています。一方で、この事件ではありませんが、秋田県藤里町の連続児童殺人事件について、秋田県は県内に東京から派遣されている弁護士一人しかいない[LINK]いわゆる弁護士過疎地であり (Sun Sep 23 20:00:54 JST 2007 - 訂正: コメントにて小倉氏より指摘がありました。県下で一人というのは事実ではないようです。詳細は記事文末を参照)、しかも裁判前の準備調査の結果が、後から派遣された別の弁護士に引き継がれていることを指摘した NHK の報道に、これ、ジャーナリズムとしてあるべき当然の指摘であるにもかかわらず、とんでもない良心を感じてしまうのであります。

弁護士は増やすべきか?


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